バーダーへの質問:回答編
 

3.バードウオッチングを始めたいのだけれど・・・
 
  回答集:
  1. どんな準備が必要ですか?
  2. どこへ行って見たらよいのですか?
     
  3. 他の質問へ行ってみる。

 
 

 
a. 問:どんな準備が必要ですか?


a. 答:
バードウオッチングには特別な準備はいりません。特に最初のうちはまず近所で開催される探鳥会に参加してみるのがよいでしょう。
探鳥会は湿地や海岸を歩く場合や丘陵を歩く場合などがあり、行く場所によってはそれなりの装備を用意しなければなりませんが、初心者の場合には当然、冬山登山のような装備が必要な場所へ行くわけがありませんので、常識的に歩きやすく怪我などしにくいようなハイキングの格好で充分でしょう。足場が悪いところではキャラバンシューズや長靴などその場所にあった脚拵えが必要ですし、防寒具や雨具なども必要になるでしょう。しかし、これらはバードウオッチングならではの準備ではなく、通常ハイキングなどへ出掛ける時の準備と同様で構いません。

何回か探鳥会に参加してみると、次に欲しくなるのは双眼鏡と図鑑です。双眼鏡についてはここで説明していますが、良いものを求めると一生使えますのでしっかりしたメーカーの明るく軽く目に優しい良い製品を購入するのが比較的高価かもしれませんが、結局は安い買い物になるでしょう。図鑑は現在いろいろな種類がでていますが、図鑑は双眼鏡と異なり値段も安いですから、最初のうちはあまり詳しいのではなく、簡便なものの方が使いやすいと思います。

だんだんバードウオッチングが好きになってくると、よりよい双眼鏡が欲しくなったり、フィールドスコープも買いたくなったりしてきます。その頃には自分の野鳥の楽しみ方が次第に出来てくるでしょうから、自分のやり方にあったものを揃えていくのがまた別の楽しみにもつながっていくでしょう。

と、ここまで説明してきますと、なんだ最初に特別な準備がいらないといっていたのに結局何だかんだと買わなければならないじゃないかと思われるかもしれませんね。
確かに、双眼鏡や図鑑は初心者から上級者まで必要不可欠と言って良いかもしれません。しかし、どのような双眼鏡が自分にむいているかとかどのような図鑑が使いやすいかなど、身近に相談できる人がいればよいのですが、そうでない場合は、何も準備せずに探鳥会などに参加し他の参加者やリーダーが使っているものを見せてもらって、自分にあうものを捜すのが一番良いという意味で、最初は何も準備しない方がよいと申し上げたのです。

これからバードウオッチングを始める人にとって例えば3万円の双眼鏡を買うことでさえ大変な負担だと思いますが、もし、いろいろと見比べてみて本当に自分にあった明るく使いやすい双眼鏡がその双眼鏡であると確信を持てれば3万円も生きてきます。
バードウオッチャーの中には10万円を越える双眼鏡を使っている人達も沢山います。そういう人達と同じものを欲しければ、最初に3万円投資することはかえって無駄になるという考え方も出来るでしょう。

上に戻る
 
 
 

 
b.  問:どこへ行って見たらよいのですか?


b.  答:
都会の人達は、自分の身の回りに鳥などいないと思っている人が多く、バードウオッチングというのはどこか特別な、鳥の沢山いる場所へ出掛けていって初めて出来るものだと考えているようです。
しかし現実には鳥はどこにでもかなりたくさんいるものです。皆気がつかないだけです。しかし、沢山いるといっても都心のマンションが林立しているような地域では年間に20〜30種類程度しか見られないかもしれません。それでは面白くないし、特に最初のうちはやはり特に沢山の鳥を見に行きたいと思うものですので、どこかもっと鳥のいるところへ行きたいと考えるのも自然です。
 
東京でいうと、上野の不忍池周辺、皇居周辺、明治神宮などのように池があり木も多い公園のあたりで、出来るだけ家や職場に近く頻繁にいけるところを自分の「基地」(ホームグランド)として何度も何度も行ってみるのがよいでしょう。こうすることによって、まず自分の身の回りの野鳥に関してはベテランになれます。いつの季節にどのような種類の鳥が多くなるのかまたは少なくなるのか。単独で生活すると思っていた鳥が群で生活するようになる、または、良く鳴いていたものが全く鳴かなくなる、または目立たない声でしか鳴かなくなるなど同じ種類でも見え方聞こえ方はまちまちで、身近の鳥達についてしっかりこれらの基本をマスターしておけば、もっと鳥の多い場所=渡り鳥の渡来地などに出掛けたときに、知っている鳥として区別できる種類が確実に多くなります。そうでないと山ほどいる鳥の中で都会の身近にいる鳥の識別も出来ないまま探鳥を続けるのは大変な負担となります。
 
具体的にどのような鳥を見るときにはいつどこに行くべきかということは、どこの地方でも大体定まっています。バードウオッチングを始める方にとって、そのような場所に行く機会を心待ちにしながらも、身近な場所で憩う野鳥をしっかりマスターする心構えが大切であり、その基礎が出来ていれば世界中どこへ行ってもバードウオッチャーとして十分に通用する実力が備わること間違えありません。
 
上に戻る
  
 
  
他にご質問がありましたらbirder@e-birder.com宛てにメールでおたずね下さい。
私ができる範囲で誠実にお答えし、主なものはこのページで紹介させて頂きます。