Binoculars

1. 双眼鏡の選び方
信頼できるメーカーを選ぶ。
レンズの研磨が適当でなかったり、光軸(双眼鏡の二つの筒を光が通る軸線)がずれていたりすると気がつかない内に目を痛める恐れがあります。信頼できるメーカーの製品ではこのようなトラブルを未然に防ぎます。

倍率は7〜10倍、対物レンズは25〜40mm位が野外で動物観察するのに最適。
 双眼鏡には7×25とか8×30とか表示されています。最初の数字(7とか8)は倍率を、次の数字(25とか30)は対物レンズの直径(mm)を表します。倍率は高くなるとそれだけ大きく見えますが、視野が狭くなり目標を視野に入れにくくなります。また手ブレのため見にくくなります。対物レンズは直径が大きくなると明るさが増し見やすくなりますが、双眼鏡は重くなります。
これから新たに求める場合には、8×30程度が一番扱いやすく万能用として使えます。デザインもいろいろありますが、手に持ってぴったりくる大きさで、あまり重くなくできるだけ明るいものを選ぶのが基本です。

眼鏡をかけたままで双眼鏡を使うことが多い人は、接眼レンズの部分のゴムが柔らかく折り返せるようになったものを選ぶと眼鏡を使っても視野が狭くなりません。

・外見が同じようでもレンズのコーティングなどの違いで値段がずいぶん違う物があります。野鳥観察で重要なのはどれだけ像がシャープに見えるかという事と、どれだけ正確な色が見られるかという事です。実際に自分で比べてみて納得して購入することが必要です。一つだけでは気がつかなかった色や明るさの違いが、比べてみると驚くほど大きな違いであることもままあります。(特にメーカーが異なる場合など)双眼鏡は良いものを求めれば一生使えます。


2. 双眼鏡の使い方
(1)二つの接眼レンズを自分の目の間隔に合わせる
ほとんどの双眼鏡は中央で折り曲げるなどにより二つの接眼レンズの間隔を変えることができます。のぞいたときに自然に大きな一つのまるい視野が見えるようならOK。(映画や漫画などでよく表現されるように丸が二つくっついているように見えるのは正しい位置ではありません。)

(2)自分の視力に合わせる(中央繰り出し式ピント調節の場合)
通常双眼鏡の接眼レンズは左側が固定し、右側が可動式になっています。(両方の接眼レンズが可動式となっているものもありますが、この場合はまず左側の接眼レンズの横についている目盛りを0または中央に合わせます)

・まず、右側の対物レンズを手などでおおって左側の筒だけを使い左目で2〜30m先の動かないものを見て中央のピント合わせつまみを回しピントをはっきりと合わせます。

・次に中央のピント合わせつまみにはふれずに、両目で今合わせたのと同じものを見ながら右目の接眼レンズだけを左右に回して対象がくっきり見えるようにします。(ピントが合ったところで接眼レンズの目盛りを覚えておけば、同じ双眼鏡を使う限り使用する度にその目盛りに合わせるだけでよい)


(3)目標を双眼鏡でとらえる
通常鳥を見るときは遠くの景色を見るのと異なり、広い空を飛んでいたりまたは入り組んだ木の枝の中を動き回っていたりと目標を双眼鏡の視野にとらえるだけでも最初は必ずしも容易ではありません。次のようにすると比較的容易に視野に入れることができます。

・姿勢はできるだけ安定させます。(例:両足できちっと立つ。真上を見上げるようなときは木や壁にもたれるのも一法。)

・目標をできるだけ自分の正面でとらえるようにします。

・目標を両目(肉眼)でしっかりとらえたら、頭(特に首)と目線を動かさないでそのまま双眼鏡を目に当てます。これで目標は視野に入っているはずです。

・そのまま中央のつまみを回しピントを合わせます。

・どうしてもとらえられないときは、たとえば(木にとまっているなら木の太い幹など)視野に入れやすい所からたどっていくなどの方法も併せて使うと良いでしょう。

・林の小鳥はよく移動します。双眼鏡を構えている間に飛んでしまったり、水鳥では潜水してどこにいってしまったかわからなくなることもよくありますので、できるだけすばやく目標を視野に入れられるようふだんから練習しておくと良いでしょう。

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