チューリッヒ周辺のバードウオッチングフィールド


 
1.ラインデルタとPfänder
   (共にオーストリアのBregentz郊外です。)
チューリッヒから車で一時間あまりでいける最も優れた広大なバードウオッチングフィールドです。 ライン デルタ(下の(1)、(2)とその周辺)は中央ヨーロッパで最も優れたフィールドであるという人もいま す。高山など特殊な環境にいるものを除きスイスで見られるほとんどの鳥がここで見られます。外洋の鳥 や、アジア・アメリカへの渡り鳥もまれにこの地を訪れます。
(1)Fussacher Bucht
チューリッヒより高速道路をオーストリア方向へ向かい、St. Gallenを過ぎた後St. Margrethenの出口で降りて一般道路をオーストリア国境経由Bregentz方向に進みます。国境の検問所を過ぎるとすぐにHöchst(町)の信号があります。(そこには大きな教会があります)ここを左に曲がると次項のRohrspitz方面に向かいますが、今は道なりに右方向(Bregentz方向)へまっすぐ行きます。しばらくして前方にこれから渡るべきライン川にかかる橋が見えてきますので、橋を渡らずにそのすぐ手前を堤防にそって左折します。直進し車がこれ以上は入れない地点まで行きますと駐車場がありますのでそこから先を歩いて観察します。堤防沿いに最も北まで行くか、または途中で干潟をはさみ左に折れる道を進んでいってもよいでしょう。トイレ、レストランは大通りに戻らなければありません。
(2)Rohrspitz
前項のHöchst(町)の信号を左折します。(本当は先に前項のフィールドを観察してから補助的にこちらに向かう方がよいので、スイスに戻る前による場合には教会前を国境に向かわず直進して行くことになります。)しばらく行くと、たしか左側に非常に小さな見にくい看板で、「Rohrspitz」という表示がありますので、“運良く”その看板を見つけ、表示通りに右折し、狭い道を道なりに進み何回かクランク状に右折左折をくり返していきます。最終的に湖水浴場またはキャンプ地の標識があります。突き当りの適当なところで車を止め水辺にそって観察します。湖水浴場兼キャンプ場という環境から、そのシーズン中は人も車も多くとてもゆっくりと自然を観察できませんが、それでもかなりの鳥類が生息しているのが確認できます。また、シーズンオフには大変めずらしい種類にあえる可能性があります。筆者はここでオニアジサシ、ハイイロガン、サルハマシギ等を観察しました。湖水浴場に一軒レストランがありますが、冬場は閉鎖されています。
(3)Pfänder
本格的な鷹の渡りを観察できるチューリッヒから最も近いフィールドです。5月の第二週と8月末日からの一週間が最も見応えのある時期と言われています。その前後の時期でも渡りの個体数は少なくなりますが種類は期待できましょう。Bregentz市内からロープウエーでPfänderの展望台まで登れます。車の場合はBregentzをLindau方向に通り過ぎ、途中Lochauの交差点で右折、少し進み右側の小さな教会のあたりから登山道に入って登りつめたところ(峠)の右手に駐車場があります。ロープウエーの展望台は、駐車場よりも更に直進し右手方向に登っていきますが、タカの観察には、駐車場から展望台とは反対方向(車で駐車場にはいる前を左手に行く道)に歩き、一軒ある農家の建物の横を犬に吠えられながら、放牧されている牛をかき分け、小高い丘を登りつめたところが最適。タカはちょうどこの丘を越えていくように渡っていきます。一日粘り、運が良ければ数百羽のタカの群の渡りに出会う事もできる由です。5月中旬又は9月上旬で天気の悪い日が続いた後に晴れ上がり上昇気流が発生しやすい天気ならば絶対に立ち寄りたいところです。また、Pfänderの展望台からの眺めは、ドイツ、オーストリア、スイスを一望する事ができ非常にすばらしいものです。タカに会えなくともこの風景は一見に値しますので、ぜひ時間を作り展望台にも行ってみてください。
*ラインデルタとプフェンダーの探鳥記録
 
*ラインデルタ付近の地図